サンドポイズ(レガシー)
サンドポイズとは時の砂と平衡のシナジーを利用したコンボデッキで、ミラージュ期のスタンダードに存在しました。今回はそのレガシー版の解説です。
(エターナルフォーマット全体で見れば)別段強力なデッキというわけではありませんが、フェイズアウトが絡んだルール上の処理の難解さやデッキの独特の挙動で熱烈な愛好者の存在するアーキタイプです。
時の砂と平衡のテキストはこちら

時の砂/Sands of Time (4)
アーティファクト
各プレイヤーは自分のアンタップ・ステップを飛ばす。
各プレイヤーのアップキープの開始時に、そのプレイヤーは同時に、自分がコントロールするすべてのタップ状態のアーティファクト、クリーチャー、土地をアンタップし、自分がコントロールするすべてのアンタップ状態のアーティファクト、クリーチャー、土地をタップする。


平衡/Equipoise (2)(白)
エンチャント
あなたのアップキープの開始時に、プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーがコントロールする土地が、あなたがコントロールする数を上回る1つにつき、そのプレイヤーがコントロールする土地を選ぶ。その後、選ばれたパーマネントはフェイズ・アウトする。この過程を、アーティファクトとクリーチャーについて繰り返す。(それらがフェイズ・アウトしている間、それはそれが存在しないかのように扱う。それらはそのプレイヤーの次のアンタップ・ステップの間でそのプレイヤーがアンタップする前にフェイズ・インする。)

平衡で土地やクリーチャーをフェイズアウトし、時の砂でアンタップステップを飛ばすことでフェイズインを許さないというロックコンボですね。

平衡で最大限相手のマナを縛るために後から処分できる裏切り者の都、宝石鉱山や使用後にバウンスされる知られざる楽園を土地基盤に組み込んでいることが多いのも特徴です。
勿論、予め厳かなモノリス等のマナファクトで自身のマナ基盤だけは確保しておく型もあります。

時の砂と平衡はそのコンボ単体では勝利そのものに結びつきません。
なので基本的にロック後の勝ち手段として別のコンボ等を組み込んでいることが多いです。(そのため、マイナーデッキであることも相まって非常に構築に個人差が有ります。極論時の砂と平衡が入ってさえいればそれはサンドポイズなのです。)
有名なのはヘルムヴォイドコンボを併用するパターンでしょう。
ヘルムヴォイドはHelm of Obedienceと安らかな眠りor虚空の力線で相手のデッキをLOしてしまうレガシー特有のギミック。
時の砂と平衡をサーチするために採用されている悟りの教示者でそのまま全てのコンボパーツをサーチ出来るのがサンドポイズでの人気の秘訣でしょうか。

ネットで拾ってきたレシピを例に解説していきましょう。

土地 23枚
1《霧深い雨林/Misty Rainforest》
2《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
1《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
1《Volcanic Island》
3《知られざる楽園/Undiscovered Paradise》
4《裏切り者の都/City of Traitors》
4《Tundra》
4《Underground Sea》
3《宝石鉱山/Gemstone Mine》

クリーチャー 1枚
1《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》

インスタント 16枚
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《目くらまし/Daze》
4《Force of Will》
4《悟りの教示者/Enlightened Tutor》

アーティファクト 9枚
1《厳かなモノリス/Grim Monolith》
3《Helm of Obedience》
4《時の砂/Sands of Time》
1《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》

エンチャント 9枚
1《相殺/Counterbalance》
1《安らかなる眠り/Rest in Peace》
3《虚空の力線/Leyline of the Void》
4《平衡/Equipoise》

プレインズウォーカー 2枚
1《復讐のアジャニ/Ajani Vengeant》
1《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》

まずは土地基盤、こちらも前述のサンドポイズとの兼ね合いで知られざる楽園等が採用されています。

1枚だけ採用されているエムラクールはお互いサンドポイズで千日手になった場合に自分だけLOから逃れるため(とサイド後のショーテル用)にあると考えられます。
スペルはレガシー基本セット+エンチューと言った感じですが、このデッキでの目くらましは特筆に値します。
ロック後に自身の土地を能動的に減らせるためですね。
サンドポイズ以外の勝ち手段として前述のヘルムヴォイド、同じくエンチューから持って来れる優良カード(ロックコンボ)として相殺、独楽が1枚ずつ入っています。

採用されているPWも当然サンドポイズと相性の良いものが採られていますね。
復讐のアジャニはロック後に僅かに残った土地基盤を攻め、精神を刻む者、ジェイスはTOP検閲と奥義でそのまま息の根を止めに来ます。

このデッキの対策ですが、まず時の砂と平衡は単体では殆ど意味のないカードになります。
なので片方をしっかりカウンターする、または着地しても突然の衰微などでしっかり対処すれば慌てることはありません。
ややこしい挙動に付いてはフェイズに付いて事前に知識を入れ、時の砂が出ている場合のタップアンタップをしっかり考えておけば大丈夫です。
盤面でややこしいことになった場合は対戦相手の方に聞いてみましょう。
このデッキを使う人はエラッタを持ち歩くのが常識とまで揶揄される程なので正しい挙動を教えてくれるでしょう。

後は当然、デッキに併用されている即死コンボもしっかりと弾きましょう。
サイドボードから新しいコンボを用意するパターンも多いので(このレシピの場合はショーアンドテルコンボを増設します)、兎に角カウンター、ハンデスなどの妨害が重要です。
当然ながら置物除去も有用です。
相性的に墓地利用系は不利を強いられるので覚悟と置物対策を忘れずに。

不思議な魅力で今尚人々を魅了するサンドポイズ。
油断しているとあなたも出会ってしまうかも?
そんな時のためにフェイズについて覚えておきましょう!
今回もありがとうございました!

コメント

†ピクサス†
2017年4月10日8:59

非常に懐かしいコンボですね♪
私がスタンをしている頃はステイシスに入ってましたっけ。(もっともターボステイシス、スカンダリーステイシスの亜種でそれ程結果を残していませんでしたが)
現Legacyで勢力があるとは驚きでした^^

lotus petal
2017年4月10日23:47

>>†ピクサス†さん
サンドポイズは有名なプレイヤーの方がいらっしゃるのでその影響でしょうねw

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