【ビギナー向け】ズアーコントロール(モダン)の解説
【ビギナー向け】ズアーコントロール(モダン)の解説
【ビギナー向け】ズアーコントロール(モダン)の解説
今回は以前から度々使用しているモダンのデッキ、ズアーコントロールがズアーの再録で組みやすくなったので布教目的で解説をします。

ズアーコントロールはモダンにおいてTier2、或いは3程に位置するそこそこのマイナーデッキです。
ズアーの”3マナ以下のエンチャント”サーチによるシルバーバレットを搭載したデッキというのはほぼ全てのズアーデッキに共通していますが、シルバーバレットの性質上デッキの組み方はかなり個人差が大きい類のデッキです。
比較的多いのはエスパーコントロールをベースにしているパターンですね。
ズアーが攻撃を開始するまで守るために相当数ハンデス、カウンター等が入るので自然とそういった形になることが多いという事でしょう。
サンプルデッキも用意したのでそれを見ながら解説に入っていきましょう。

土地 24枚

平地/Plains 1
沼/Swamp 1
島/Island 2
汚染された三角州/Polluted Delta 4
溢れかえる岸辺/Flooded Strand 3
湿地の干潟/Marsh Flats 3
神聖なる泉/Hallowed Fountain 2
神無き祭殿/Godless Shrine 1
湿った墓/Watery Grave 1
忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit 2
闇滑りの岸/Darkslick Shores 2
水辺の学舎、水面院/Minamo, School at Water’s Edge 1
永岩城/Eiganjo Castle 1

クリーチャー 12枚
結界師ズアー/Zur the Enchanter 4
聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft 4
龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai 1
ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique 1
海の神、タッサ/Thassa, God of the Sea 1
脳蛆/Brain Maggot 1

インスタント 10枚
呪文貫き/Spell Pierce 1
マナ漏出/Mana Leak 2
差し戻し/Remand 2
呪文嵌め/Spell Snare 1
致命的な一押し/Fatal Push 3
流刑への道/Path to Exile 1

ソーサリー 6枚
コジレックの審問/Inquisition of Kozilek 4
強迫/Duress 2

アーティファクト 1枚
稲妻のすね当て/Lightning Greaves 1

エンチャント 7枚
拘留の宝球/Detention Sphere 2
広がりゆく海/Spreading Seas 2
神格の鋼/Steel of the Godhead 1
不忠の糸/Threads of Disloyalty 1
亡霊の牢獄/Ghostly Prison 1

では解説を見ていきましょう。

≪結界師ズアー/Zur the Enchanter≫
言わずもがなこのデッキの中核。
ズアーの運命支配を持って来れないことを公式にも突っ込まれた男。
彼が殴り出すとほぼ勝ちと言えるほど強力な誘発型能力を搭載していますが、除去耐性は皆無。
どうやって彼を守るかが課題になります。

≪聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft≫
ズアーデッキでの採用率が非常に高いカードの1種。
呪禁と高いクロックが単純に強い上オーラ戦術と噛み合っていること、青白のクリーチャーなので神格の鋼のサポートを最大限受けられる事などが理由です。
3マナで呪禁持ち、6点クロックのフィニッシャーなのでズアー関係なく勝ってしまう事も。カードパワーお化け。

≪龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai≫
稀に採用されていることもあるタルキールのドラゴン。これも青白。
アンタップ時のみ呪禁持ちに。
攻撃を通すと予期相当の能力を誘発させるのでこれも回れば勝つタイプのカード。
採用する場合は後述の水面院、永岩城もセットで。

≪ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique≫
瞬速、薬瓶起動スタックで、ドローステップ中に、えいっ!で有名な高額フェアリー。
こちらも偶に採用されています。
伝説、インスタントタイミングでのハンデスでズアーのサポート等が理由です。

≪海の神、タッサ/Thassa, God of the Sea≫
良く1枚差しされている神様。
採用理由は
・3マナのエンチャント・クリーチャーなのでズアーのサーチが効く
・占術が便利
・なんだかんだ信心5が貯まってエンドカードになりやすい
・アンブロ能力でトラフトの弱点を補ってくれる
等が理由でしょう。

≪脳蛆/Brain Maggot≫
極偶に採用。
ハンデス能力が全てです。
ズアーの誘発でインスタントタイミングにハンデスできるオシャレ枠。

≪水辺の学舎、水面院/Minamo, School at Water’s Edge≫、≪永岩城/Eiganjo Castle≫
ズアーデッキはどうしても伝説のクリーチャーが多くなりがちなので、今回のように開き直って伝説で固め、これらの土地を採用するパターンも間々あります。
水面院は疑似的な警戒能力を、特にオジュタイをアンタップすることで呪禁能力を持たせつつ殴らせることが出来ます。
永岩城の2点軽減はブロックや紅蓮地獄で死にやすい聖トラフトの霊を守るのが主な役目。

ハンデス、カウンター、除去
これらはメタゲーム、個人の趣味による物が大きいのでお好みで。
”ズアーを唱えつつカウンターを構える”というのはマナが足りないことが多いので、ハンデスとカウンターの比率はハンデスを多めにした方が良いと思っています。

≪稲妻のすね当て/Lightning Greaves≫
これも稀に採用。
ズアーに速攻と被覆を与えるスーパーカード。
反面、他のカードは素で呪禁持ちが多いのでズアー以外には無用という悲しさも。

エンチャント
メイン、サイドに何を採用するかは個人の自由なのでメタゲームに合わせて(或いは自分の好きなように)入れましょう。
≪拘留の宝球≫、≪神格の鋼≫がメインから入っていることがほぼ確実ということ以外は特に決まっていません。
いくつか候補を挙げていくので自由に入れ替えましょう!

≪広がりゆく海/Spreading Seas≫
メインでの採用率が高いエンチャント。
キャントリップで無駄になり辛く、相手の妨害ができてトロンに良く効くのが理由でしょう。
タッサの信心も稼げるのが地味な良点。

≪不忠の糸/Threads of Disloyalty≫
2マナ以下のクリーチャーに対する支配魔法。
モダンの1、2マナ圏は、闇の腹心、タルモゴイフ、若き紅蓮術師、秘密を掘り下げる者、死の影など強力なものが揃っているのでその対策でメイン、サイドのいずれにせよ1、2枚採用されることが多いです。
青信心2も嬉しい。

≪亡霊の牢獄/Ghostly Prison≫
白いプロパガンダ。
クリーチャーデッキに強烈に刺さるアンチビートカード。
双子コンボの全盛期は良くメインから採られていました。
今回は死の影系等ビートデッキを意識してのメイン採用。

≪石のような静寂/Stony Silence≫
エンチャント版ヌルロッド。
親和、トロンとTier1の相手にかなり刺さるので採用率はかなり高いです。
メタカードで効かない相手には何もしないのでサイドに置かれることが多いですが、メタ(と憎しみ)次第ではメインにも入りえます。

≪抑制の場/Suppression Field≫
起動型能力への圧力。
かつての双子対策に採用されていました。
が、現在は明確に効く相手が余りいないので採用率が下がり気味。
どちらかというと石のような静寂の方が優先されやすいです。

≪法の定め/Rule of Law≫、≪弁論の幻霊/Eidolon of Rhetoric≫
ストーム対策。
純鋼ストームが流行している今はサイドに1,2枚差すのがベター?

≪安らかなる眠り/Rest in Peace≫
究極の墓地対策。
リアニ系、ドレッジに刺さり、スナップキャスターやタルモへもまあまあ効くのでサイドに1,2枚刺して置くこと推奨。

≪ルーンの光輪/Runed Halo≫
指定したカードへのプロテクションをプレイヤーが得られるエンチャント。
汎用性が高い、が、反面明確に効く相手というのが少ないのでシルバーバレット向きではないという意見も。(一応ストームデッキにぶどう弾指定などの強力な使い道もあります)

≪集団疾病/Illness in the Ranks≫、≪悪性の疫病/Virulent Plague≫
トークンデッキキラー。
余りトークン戦術主体のデッキが多くないのでやや珍しい部類の物。
ヤンパイ、メンターのトークンを処理できるので全く役に立たないわけではないです。
個人的には亡霊の牢獄の方を推奨。

≪苦花/Bitterblossom≫
単純に強力なので偶に採用されています。
あまりシルバーバレット向きではないので採るならメインに複数枚。
しかし採り過ぎるとズアーの必要性も下がってしまう諸刃の剣。
個人的にはズアーが動き始めてから出てもなあと思っているので不採用が多いです。

≪赤の防御円/Circle of Protection: Red≫
バーン殺し。
サイドカードに偶に採用。
バーンが強い時期には必ず採っておきましょう。

≪血染めの月/Blood Moon≫
(!?)
かなり特殊な形のデッキに採用されることがあるそうで。
ズアーがエスパーカラーなので4色とモダンでは厳しい色拘束&月を貼った後は特殊地形が死ぬのでなかなかの修羅道。
自分はうまく使えないです。使いこなせる方はどうぞ。

キープハンド(サンプルレシピの場合です)
キープ基準は個人的にはトラフトかズアーが1,2枚あるとキープすることにしています。
そこに1ターン目でハンデスが出来るならなお良しです。

例、1
呪文貫き、コジレックの審問、強迫、結界師ズアー、汚染された三角州、溢れかえる岸辺、湿地の干潟

文句なしのキープです。
2個のハンデスで1ターン目にハンデスし、2,3ターン目に再度ハンデスしてズアーを安全に着地させられるからです。
万一2枚落してもズアーが通せない場合も1ターン待ってカウンターも構えられます。
ハンデスの打ち方ですが、自分はコジレックの審問から先に打ちます。
コジレックの審問の方が相手のデッキが見えていない場合にも落とせる範囲が広く安定しているからです。

例、2
致命的な一押し、稲妻のすね当て、コジレックの審問、溢れかえる岸辺×2、汚染された三角州、平地

こちらは自分はマリガンします。
理由はハンデスや除去を使い切った後にクリーチャーを引かなければ何もできないからです。
通常のエスパーコンと違いエスパーの魔除け等によるドローが無いのでクリーチャーが引けない時は本当に引けません。
運次第ではここから何かを引いて十分戦う事も可能ですが、自分なら運の要素を減らすために1回目ならマリガンします。

例、3
湿地の干潟×2、広がりゆく海×2、亡霊の牢獄、不忠の糸、結界師ズアー

こちらはギリギリキープ。
ハンデス、カウンターはありませんがターンを凌ぐための亡霊の牢獄、不忠の糸が初手にあり、また、土地も2と少ないですが広がりゆく海によるキャントリップ2回で3ターン目までにもう1、2枚を引くことが十分可能だからです。
ズアーが着地する最速ターン4ターン目までに海のキャントリップ合わせて5回ドロー出来るのでそこで第2のクリーチャー、或いはズアーのためのハンデス、カウンターを引くことも十分期待できます。
マリガンしてこれ以上のハンドになる保証もない以上キープかなと。

回し方ですが、トラフトは特にサポートする必要は無いのですが、ズアーはそうは行きません。
前述の通り除去耐性が無く、マナコストも重いのでハンデスによる事前の確認(最悪3ターン目ハンデス、4ターン目ズアーでも何もしないより全然マシです)、或いはすね当ての装備、カウンターを構えられるまで待つ等確実に通せるようにしましょう。
ズアーが倒されてしまえばただの機能不全のエスパーコントロールなので複数枚ハンドに抱えている等でなければ慎重に扱いましょう。


ズアーデッキ、どうだったでしょうか?
シルバーバレットがかなり面白く、個人個人に合わせてチューンできるので中々奥深いデッキです。
拙い解説でしたが、これを参考にズアーファンが増えれば幸いです。

今回もありがとうございました、またよろしくお願いします!

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